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フットケア

1)夏は素足ではなく、靴下をはいて足のけがを予防しましょう。

 夏は裸足になる機会が多いので、けがをしやすい季節です。けがをした場所から細菌があ入って膿むと壊疽になりかねません。外出の時だけではなく、家にいる時でも靴下をはいて下さい。フローリングのお家では室内履きをはいたほうが安全です。

 「ビーチサンダル」や「げた」はすれてけがのもとになるので、かかとがついていて、甲のところはマジックテープでとめるようなサンダルがお奨めです。足のサイズは夕方のほうが大きくなるので、夕方に靴を選んで下さい。

2)ウオノメにスピル膏を張らないで下さい。皮膚科で治療しましょう

 ウオノメは皮膚の奥に向かって芯があるので、痛みます。スピル膏は皮膚をやわらかくして芯を取る貼り薬で、ウオノメには大変有効ですが、糖尿病の方の場合、スピル膏がウオノメの場所からずれると正常の皮膚をふやけさせて、そこが崩れて菌の入ることがあります。ウオノメは必ず皮膚科で処置をしてもらって下さい。

3)爪みずむしについて

 爪のみずむしはなかなか治りません。塗り薬は爪の中には入っていかないので、飲み薬が有効です。今は、飲み薬を1週間のんで3週間休むのを3回繰り返す「パルス療法」が主流です。これだと、副作用も少なく安全に爪白癬を治療することができます。1週間の薬代が3割負担の方で約1万円になりますが、これで完全に爪白癬を治すことができれば、そんなに高価な治療法ではないと思います。また、ジェネリック医薬品もありますので、少し薬代は安くなります(6-7割)。当院ではパルス療法を行っていますので、ご相談下さい。

4)爪は横に真っすぐ切りましょう

 深爪や巻き爪から細菌が入って、壊疽になることもあります。爪は指の形に沿って丸く切るのではなく、横に真っすぐに切るようにしましょう。

5)傷があっても痛みを感じない方は危険です

 糖尿病の神経障害が進行すると、けがをしても痛みを感じないことがあります。足がしびれたり、血流の悪い方では、痛みの神経が鈍くなっているので、痛くないからといって傷を放置してはいけません。医療機関で治療を受けて下さい。

6)足の血流の悪いかたは、壊疽になりやすい

 足の血流が悪いと、きずが治りにくく壊疽になりやすいので、注意が必要です。足の皮膚が蒼白色であったり、逆にどす黒い(暗紫赤色)人、皮膚がかさかさで、すね毛が抜けやすい人、足にしびれ・冷えのある人、ふくらはぎの肉が落ちて細くなっている人、歩くと足が痛くなり立ち止まると治ること(間歇性跛行)がある人、などは血流がかなり悪くなっています。ABI検査をすると、足の血流の低下(閉塞性動脈硬化症)を早期診断できます。腕と足首の血圧を比較し、この比が0.7以下なら、足の血流低下と判定します。当院にABI検査器械がありますので、ご相談下さい。

7)フットケアのポイント

・毎日足をよく観察する。
・靴下をはいてけがを予防する。
・足を洗って清潔に保つ。
・爪は横に真っすぐに切って深爪・巻き爪を予防する。
・切り傷やすり傷を見つけたら消毒する。
・みずむしは薬で治す(爪みずむしは飲み薬で)。
・足に合った靴を選ぶ。
・ウオノメは皮膚科で治療、スピル膏はダメ。

今城内科クリニック